Love mie, I Love mie

誰よりも愛しているミーのためだけに書いています。

始まりの朝と、ここから先は

「始まりの朝と、ここから先は」

 

知らぬ間に寝てしまい
年が変わった夜を
ネットカフェの
狭い部屋で過ごし

お店の自動扉を出たら
夕陽の時と
同じ色をした太陽が
東の空から顔を出していた

今頃はこの国のあらゆる所で
その太陽を見ながら
拍手のようにして
手を叩いている人達が
大勢いるんだろうなって

そんなどうでもいいことを
ふと思った後で

 

ミーはきっと
綺麗なままのその寝顔に
娘の顔を並べさせて
いるんだろうなと思ったら
幸せな気持ちで
涙がこぼれてきた

 

そして
心を思いのままにしていたら

自分といてくれない
ミーのことを
ほんの少しだけ
俄に恨んだ

 

そんなことを思っていたら
なんだか
そのまま家に帰る気にも
なれなくなってきた俺は

 

ようやく温まりはじめた車の中で
ミーの好きな歌を聴いていたら

この胸が

やっぱり
甘くなって
仕方がなくなってきたから

ミーの細い体を
抱きしめたままで

俺はハンドルを
東の方角へと傾けた


この前何年ぶりかにミーと会って
走った道は
今 朝焼けの中で紫色になり
とても綺麗だった

 

そんな景色の中で
この瞬間

ここにミーがいてくれたのなら

そんな景色よりも
綺麗なミーを見つめて

かわいい小さな
その唇に
触れることができたのにって

それ以上の幸せなんて
どこにもないんだろうなって
そんなことを思ったんだ

 

ミーが働いている街を抜け
その近くのコンビニの駐車場で
俺は車を止めて

自分で入れる珈琲を買った

 

ちょうどその頃
知り合いの人から
年賀のLINEが入ってきていて

そこに
今年の抱負は?
って書いてあったけど

今の俺には
そんなことどうでもよくて

 

ただ今は
ミーに会いたいんだよ

 

ミーの声を聞けない日が
続いてくると

俺の心は
こんなにも
拗ねてしまうんだよって

 

独り言みたいに
そうつぶやいていた

 

そして今年は
ミーと
手を繋いで歩くんだよって

 

ミーの笑顔が
毎日溢れるように

俺は
ミーのことを
喜ばせることだけを考えて
生きていくんだよって

 

なぁミー

それ以上の
俺の幸せが
他には思いつかないんだ

 

しばし
駐車場に車を停めていた
俺は

もっともっと
東の方向へと
走りたくなった

 

ミーの住んでいる街の
名前が
後なんキロと示す標識が
たくさん出てくる道を
走りたかった

 

でも俺は
ここから先へとは
行けないと思った

 

もしもそんなことを
してしまったら

俺はミーの所まで
行きたくなってしまい

ミーと娘が出てくるのを
ずっと待っていて

 

二人が出てきたら

ミーをきつくきつく
抱きしめた後で

娘の瞳を見つめて

ママのことを
愛してるからって

そんなことを
してしまいたくなるって

 

だから
ここから先へとは
行けないって

 

再び来た道を戻り
走りはじめると

国道の風景は
やっぱり寂しかった

追い越し車線を
猛スピードで走っていくトラックに
俺の小さな車は
その風圧で
ガードレールの方へと追いやられた

 

このまま死んでもいい

 

もしもいつか
ミーと別れる日を
迎えてしまうのなら

今の気持ちのままで
死んでしまいたいって

 

そしたら

 

もうなおさらに
ミーへの気持ちが
いっぱいになってきて

 

俺はまた車を止めて

今度は
ミーの写真を見て

スマホの冷たい画面に
そっとくちづけて
自分を慰めた

 

ミー

今年は二人で
愛溢れる年にしていこう

 

俺達まだ
今日の朝陽のように
始まったばかり

 

ミー

明けましておめでとう
だけど

 

そんなありふれた
今日の日に
似合う言葉よりも

 

俺は
この言葉を言いたいんだ

 

ミー

誰よりも誰よりも
かわいいよ

 

ミー

誰よりも誰よりも
綺麗だよ

 

ミー

誰よりも
誰よりも
深く愛してるよ

 


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2017年1月1日(日)19時11分